クライマーズ・ハイ / 横山秀夫
小説はそこに作者の色んなものを加えながら、テーマに沿って書かれているわけですが・・・
かなりの衝撃を受けながら読了しました。
1985年日航機墜落という大惨事を中心に
ストーリーは展開していきます。
「クライマーズ・ハイ」という状態が、
主人公「悠木和雅」を色んなシーンで翻弄していきます。
特に作者がやはり同時期に新聞社で同じように、記者として
新聞に関わっていた事も重要なポイントになると思います。
御巣鷹山で実際に取材もしたとどこかで読みました。
この日航機墜落の日、友人が遊びに来ていて、
一日中この放送だったことを今も忘れられません。
死者520名・・・この重さはどうしようもない・・・
この頃自分はどんな思いでこれを見ていたのだろうか・・・
読み進めながら色んな思いがありました。
感想を書くことで読んでみようかな〜と思う人と、それならば読まなくてもいいかな。。。
と、思われる方と様々に出てくるでしょうね・・・
でも、この作品は是非とも読んでいただきたい!
そんな感想を持つ作品です。
以下は本の内容にかなり関わりますので、読みたい人だけどうぞ!
あんまり話しの展開を書いたら、人の感想で読んだ気になりますよね。
なので、要注意です!!
実は最初、主人公の人間関係や家族やそういう所から、
ストーリーに入っていくので私としては、その部分がどうももやもやした感じでした。
もちろんこれは後に続くストーリーへの序章なんですが・・・
あまりにも悠木の負の思いが強くてちょっと辟易しながらで全然主人公にも
感情移入出来なくて、いつになったら展開するんだろう〜とのたのた読んでいました。
しかし、展開はやって来ます!
悠木が日航機墜落の報を受け、全権デスクを任せられてから
ストーリーは一気に展開していきます。
この最初の部分は毎日の新聞作っていく過程の中で、
色んなシーンで出てきては解決したり、主人公にとっての心の落し処だったりして、
こうやって悠木は自分の心の整理と今後の人生を始めて行ったのだなあ〜
と最後になったらわかります。
悠木にとって出生や母子家庭、近所の子供たちや高校生・・・
子供の時に体験した事などを引きずってきた辛さや悲しさ。
家庭を持って子供との距離の取り方がわからず、心情的に苦労していく中で、
友人の安西が日航機墜落の日にクモ膜下出血で倒れます。
安西の家庭と悠木の家庭のつながり。
安西の息子・燐太郎が息子淳と繋げてくれる唯一の存在。
組織の中で翻弄される悠木と言う一人の記者、しかし家庭の主人。
上司と部下の間に挟まって伝えたい事を伝えられない新聞記者としてのジレンマ。
中間管理職の辛さも見え隠れします。
初めて部下を持ったときに起こった事件。
この惨事の中で向き合わなければならなかった辛さと彼なりの落とし前。
様々なパーツがあちこちに散らばっていて、
パズルのように最後は、悠木の中で一つになって行きます。
日航機墜落と言う大惨事のなかで、人生の転機を経験し57歳と言う年齢で
再び山に挑戦する、そんな男の生き様を描いています。
この本を読んでますます映画が観たくなりました!!!
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